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たぶん、新潮社のクレストブックスのシリーズの影響だと思うのだが、最近フランス装の本がはやっているような気がする。でも、表紙がやたらに固かったりして、「もう、かっこうばっかりなんだから!」と苛立たしく思うことも少なくない。
デュラス作品のなかでもお気に入りのひとつ「モデラート・カンタービレ」を近所の古本屋で見つけて、久しぶりに読み返してみようと買って読み始めた。そうしたら、ビニールのカバーはついているものの、フランス装のこの本の背はこのうえなくしなやかにしなり、表紙もしっとりと柔らかく、しかも手に温かい。ページの余白の取り方も上品だ。買う時には造本のことなんて気にもしなかったのに、そんなことへの喜びで心が躍ってしまって、内容がちっとも頭に入ってこないほどだ。初版が1977年の「河出海外小説選」というシリーズの一冊。確かめてみたら装幀は平野甲賀だった。
うーん、でも、これ100円だったんだよね。複雑な気分。
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