ふわふわしっぽと
小さな金のくつ

デュ・ボウズ・
ヘイワード/作
マージョリー・
フラック/絵
羽鳥葉子/訳
パルコ出版 1553円

おとなになること
100万回生きたねこ
ふわふわしっぽと小さな金のくつ
カボチャ ありがとう
よあけ
よるくま
わたしとあそんで
ムッシュ・ムニエルを
ごしょうかいします

ふゆめ がっしょうだん
魔法のことば
コッコさんのともだち
100まんびきのねこ
プンク マインチャ
ゴムあたまポンたろう
月夜のオーケストラ
わたしは わたし
もじゃもじゃペーター
永い夜
甘いピンクの表紙にアンティックなウサギのイラスト。「古き良き時代」を象徴するかのようなこの絵本のオリジナルは、1950年代にアメリカで出版されています。ドレスを着たウサギがページを駆け回るページをめくるうちに驚かされるのは、この本が、おとぎ話ではなくリアルは現実をテーマにしていることです。

主人公の「ふわふわしっぽ」は、21匹の子供を抱えながらも自分自身の夢を忘れない1匹のうさぎ。
こどもの頃からの夢だったイースター・バニーの選考会にのぞんで、彼女はこう思います。 「わたしは、もう若くないただの母親うさぎ。宮殿にいったって、立派な真っ白うさぎや足の長い野うさぎが選ばれるのを、ただ、ながめてることしかできないんだわ」。
しかし長老は、ふわふわしっぽのイースター・バニーとしての素質を見抜き、また彼女の幼い子供たちが母親が留守でも家を守ることができるようにきちんとしつけられていることを知り、彼女をイースター・バニーに選びます。

幼い頃この本を知り、大人になって読み直して勇気を与えられたというアメリカ女性は少なくないようです。「女性の自己実現」というテーマをすっきりとまとめたこの絵本、2000年代の日本女性はこの物語をどう読むのでしょうか。絵本だから単純化されているのはされているのは仕方ないとしても、細部でいろいろ異論も出てくるかもしれません。
それにしても、「ふわふわしっぽ」の夫という存在が一度も出てこないのは、やはり作者の強い意図によるものなのでしょうか。