
魔法のことば
柚木沙弥郎/絵
金関寿夫/訳
福音館書店 1300円
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この絵本を読むと、なぜだか音が聞こえてくる。
風の音、水の音、大地の音。
肉体の底をふるわせる力強い響き。
生きているものが発する生命のざわめき。
この本のもととなったエスキモーの人々に伝わる詩は
世界の始まりをうたっている。
世界の始まりには魔法のことばがあった。
このことは、神話や文学や思想哲学の領域で語られている
あれこれのことを思い出させ、
脳みそがキシキシと音をたて始める。
けれど、今はただ耳をすまそう。
この本の最後にも、こう書いてあるから。
「なぜそんなことができたのか 誰にも説明できなかった。
世界はただ、そういうふうになっていたのだ。

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