絵 本 の 本 

  「ページをめくる指」
金井美恵子
河出書房新社 2000

絵本のページをエレガントにめくる指の運びが目に浮かぶような一冊。暖かすぎず、冷たすぎず、ごく自然に対等なものとして絵本を見る姿勢が嬉しくさせる。金井美恵子の絵本論こそ、私が待ち望んでいた一冊だった。
  「絵本をかかえて部屋のすみへ」
江國香織
新潮文庫 667円

江國香織にとって、絵本の世界は甘いノスタルジーというよりも、むしろ原点なのだ。反抗と、野性と、孤独。そして、不思議なもの、わけのわからないものへの憧れとこだわり。
  「はじまりはじまり 絵本劇場へどうぞ」
今江祥智
淡交社 1200円

日本の絵本50冊、海外のもの50冊、計100冊のブックリスト。古典から現代のものまで幅広く選んであり、その評は寛容で暖かい。「これ、読んでみたい」と素直に思わされるガイドです。
  「十二人の絵本作家たち」
瀬田貞二
すばる書房 1400円

ウィリアム・ニコルソン、エズラ・ジャック・キーツ、初山滋、マーガレット・ワイズ・ブラウンなど、ちょっとくせのある作家12人を、瀬田貞二が論じる。
  「この本読んだ? おぼえてる?」
あかぎかんこ
フェリシモ出版 1143円

「ちっちゃい頃に読んだ絵本で、タイトルとかは全然覚えてないんだけれど、こういうシーンがあったのだけは覚えているの。もう一度読みたい、どの本か教えて」という読者からの切実な要望に従って、該当する絵本を探し当てる「本の探偵」赤木かん子さんの本。質問の傾向を分析すると、やはり、食べ物に関する記憶がいちばん強いようです。なるほど。なつかしい絵本がたくさん出てきて、涙なしには読めない本です。