僕は時間を稼ぐために
ウォッカ・トニックをひと口飲んだ。
氷は殆ど溶け、トニック・ウォーターは
甘い水みたいになっていた。
ウォッカの強い匂いが喉もとを過ぎ、胃に下りて
ぼんやりとした暖かみになった。
----村上春樹「午後の最後の芝生」

短編集「中国行きのスロウ・ボート」(中公文庫)におさめられた一篇。
強い日差し、ラジオから流れるロック、口にはできない哀しみ。村上春樹の描く青春の姿の原型が詰まった、好作品。
ここでは、一杯のウォッカ・トニックさえもが、やりきれない不条理の味で、読む者を小説の世界へ引きずりこむ。
「中国行きのスロウ・ボート」
村上春樹
中公文庫

ホワイトアスパラガス 甘いオムレツ 黒豆の納豆 蛸しゃぶ 朝のスウプ 麦チョコ アイスクリーム
 ウォッカ・トニック オレンジと熱いコーヒー シナモンロール カリメラ 神様にささげるごちそう 葛の花のジャム
しょうがクッキー 葡萄酒とウエーファー ジンとレモンの熱い一杯 ダイコンのおみおつけ