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トントン、トントン、トントントン……
お勝手で、おかあさんが、おみおつけの
ダイコンを切っている
音がしました。
ノンちゃんの、胸が、なんということもなく、
うれしさでぷうとふくれました。
まな板の上にもりあがる、水けをふくんだ、
まっ白い、四かくい、
ほそい棒の山を心に描きながら、
ノンちゃんはもう一度、
目をつぶって、ぼうと、朝寝のあと味をたのしんでいました。 |
だいこんのおみおつけが作る、ふっくらとした幸福。それを知っている人と知らない人の人生は、どんなふうに違うのだろう。ふと、そんなことを考えさせられる。
ノンちゃんがまだ生きているのなら、今頃、一体何をおいしいと思っているのだろうか。
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